ネットワークやクライアント-サーバー間の通信に関する様々なパラメターを、データベース設定のクライアント-サーバ ページの様々なタブで設定できます。 (リモートモードの4Dおよび4D Serverからアクセス可能):
さらに、4D Server v14 R5以降、互換性オプションのタブから、旧式のネットワークレイヤーをいつでも有効化/無効化できるようになりました:
ここではこれらの引数について説明します。
このオプションを使用して、4D Serverデータベースが起動されると自動で公開データベースのリストに表示されるようにするかどうかを指定できます。
このオプションが選択されていると (デフォルト)、データベースは公開され、公開データベースの一覧に表示されます (リモート4Dの利用可能 タブ)。 このオプションがチェックされていないと、データベースは公開されず、公開データベースの一覧には表示されません。接続を行うには接続ダイアログボックスのカスタム タブに手作業でデータベースのアドレスを入力しなければなりません。 備考: この設定を変更したら、設定を有効にするためにサーバデータベースを再起動する必要があります。
このオプションでは、4D Server データベースの公開名を変更できます。この名前は例えば接続ダイアログボックスの利用可能 ページに表示されます(4D Serverデータベースへの接続 4D Serverデータベースへの接続 参照)。デフォルトで4D Serverはデータベースストラクチャファイル名を使用します。これを好きな名前に変更できます。
備考: このパラメタはカスタムクライアント-サーバアプリケーションでは使用されません。クライアントアプリケーションは接続ダイアログを経由せずにサーバに直接接続します。しかしエラーが発生すると、このダイアログが表示されます。このケースでは、サーバアプリケーションの公開名はコンパイルされたデータベースの名前です。
このオプションでは4D Serverのデータベース公開ポート番号を変更できます。この情報はデータベースのストラクチャ及びそれぞれのクライアントマシンに格納されます。4D Serverとリモートモードの4Dが使用するデフォルトのTCPポート番号は19813です。TCPプロトコルを使用して、1台のマシン上で複数の4Dアプリケーションを同時に使用したい場合にこの値の変更が必要です。この場合、アプリケーションごとに異なるポート番号を割り当てなければなりません。
4D Server または 4Dからこの値を変更すると、データベースに接続しているすべての4Dマシンに変更が通知されます。接続していないクライアントを更新するには、次回の接続時、接続ダイアログボックスのカスタムページにサーバマシンのアドレスに続けてコロン、そして新しいポート番号を入力します。例えば新しいポート番号が19888であるとき:
備考: 4D Server がIPv4 のみを使用している場合、ポート番号19813で公開されているデータベースだけが、接続ダイアログの利用可能 ページに表示されます。
4D Serverは複数のTCPポートを使用して内部サーバとクライアントの通信を行います:
SQLサーバ : デフォルトで19812 (環境設定の"SQL"ページで変更可)。 アプリケーションサーバ : デフォルトで19813 ("クライアント-サーバ/公開"ページで変更可)。 DB4Dサーバ (データベースサーバ): デフォルトで19814。このポート番号を直接は変更できません。常にアプリケーションサーバのポート番号+1です。 4D クライアントが4D Server に接続すると、アプリケーションサーバーのTCP ポートを使用します(19813、または接続ダイアログボックスに表示されたIPアドレスのコロン(:)の後に指定されたポート番号)。それぞれのポート経由での他のサーバーへの接続は、その後は自動で管理され、指定をする必要はありません。 ただしルーターまたはファイヤーウォール経由でのアクセスの場合、3つのTCP ポートは明示的に開かれている必要があります。 リモートデバッガ : デフォルトは19815。このポートは直接変更することはできませんが、常にアプリケーションサーバーポート番号+2の数値で構成されます。この機能についてのより詳細な情報については、リモートマシンからのデバッグ のページを参照してください。 4D クライアントが4D Serverに接続するとき、アプリケーションサーバのポート番号 (19813または接続ダイアログボックスのIPアドレス欄でコロンの後ろに指定された番号) を使用して接続します。サーバごとのポートを使用する他のサーバへの接続は自動です。再度ポート番号を指定する必要はありません。 ルータやファイアウォール越しに接続する場合、3つのポートを明示的に開く必要があります。
このオプションは Windows上の4D サーバーデータベースにおいて SSO (Single Sign On ) 機能の実装を可能にします。このオプションを有効にすると、4D はバックグラウンドで Windows ドメインサーバーの Active directory に接続し、提供されている認証トークンを取得します。
このオプションの詳細については Windowsでのシングルサインオン(SSO) を参照ください。
Single Sign On (SSO) が有効になっている場合 (上述参照)、認証プロトコルにケルベロスを使用するには、このフィールドを設定する必要があります。
このオプションの詳細については Windowsでのシングルサインオン(SSO) を参照ください。
このサーモメーターを使用して、4D Serverとクライアントマシン間で (一定時間活動が行われないときに接続を閉じる) タイムアウトを設定できます。 制限なしオプションはタイムアウトを設定しないことを意味します。このオプションが選択されると、クライアントのアクティビティコントロールは行われません。 タイムアウト時間が選択されると、その間にリクエストを受信しなかった場合、サーバーはそのクライアントとの接続を閉じます。
このオプションが選択されていると、データベースに接続するすべての4Dリモートマシン上でメソッドをリモート実行できます。このメカニズムについてはクライアントマシン上でのストアドプロシージャ で説明しています。
このオプションを使用して、サーバーマシンと4Dリモートマシン間通信の保護モードを有効にできます。このオプションについてはクライアント/サーバー接続の暗号化 で説明しています。
この設定は、データベースのResources フォルダーがセッション中に更新された場合について、接続中のクライアントマシンにおける同フォルダーのローカルインスタンスの更新モードを包括的に指定します (セッションが開かれるたびにResources フォルダーはリモートマシン上で自動的に同期されます)。3つの選択肢があります:
しない : ローカルResources フォルダーはセッション中に更新されません。サーバーから送信される通知は無視されます。ローカルリソースを更新 アクションメニューコマンド(リソースエクスプローラーを使用する 参照)を使用すれば、ローカルのResources フォルダーを手動で更新することができます。常に : サーバーから通知が送信されると、ローカルResources フォルダーの同期はセッション中に自動で行われます。その都度指定 : サーバーから通知を受け取ると、クライアントマシン上でダイアログボックスが表示されます。ユーザーはローカルResources フォルダーの同期を受け入れ、あるいは拒否できます。 Resources フォルダーは、データベースインタフェースで使用されるカスタムファイルを格納しています (翻訳ファイルやピクチャなど)。このフォルダーの内容が更新されたときには、自動又は手動メカニズムを使用して各クライアントに通知できます。詳細は リソースフォルダの管理 を参照ください。
このオプションは、クライアントマシンでデータベースストラクチャーを開くときのモードを設定します。デフォルトは「読み/書き」モードですが、ストラクチャーが変更されないよう、「読み込みのみ」モードに設定することもできます。
この表を使用して、4DリモートマシンのIPアドレスに基づき、データベースへのアクセスコントロールルールを設定できます。このオプションを使用して、例えば戦略アプリケーションなどのセキュリティを高めることができます。
Note: この設定表でWeb接続はコントロールされません。
設定表の動作は以下のとおりです:
“許可-拒否”列ではポップアップメニューを使用して適用するルールを選択します (許可または拒否)。 ルールを追加するには、追加ボタンをクリックします。新しい行が表に追加されます。削除ボタンで選択した行を削除できます。 “IPアドレス”列で、ルールに関連するIPアドレスを指定します。アドレスを指定するには、選択した行のセルをクリックし、以下の形式でアドレスを入力します: 123.45.67.89 (IPv4) または 2001:0DB8:0000:85A3:0000:0000:AC1F:8001 (IPv6)。 * (アスタリスク) 文字をアドレスの末尾に使用して、範囲を指定することもできます。例えば192.168.* は192.168で始まるすべてのアドレスを示します。 表中のルールの順番は重要です。2つのルールが矛盾する設定の場合、より上に設定されているルールが適用されます。 行の順番は列のヘッダをクリックしてソートを行ったり、ドラッグ&ドロップで移動したりして変更できます。 セキュリティのため、ルールにより明示的に許可されたアドレスのみが接続を許可されます。言い換えれば、表に拒否ルールしか定義されていない場合、許可ルールに適合するアドレスがないため、すべてのアドレスからの接続が拒否されます。特定のアドレスからの接続のみを拒否したい場合 (そして他を許可したい場合)、許可 * ルールを表の最後に追加します。例えば:拒否 192.168.* (192.168で始まるアドレスを拒否) 許可 * (他のアドレスはすべて許可) デフォルトでアクセス制限はありません。最初の行には * (すべてのアドレス) に対して許可が設定されています。
4D v15 以降、4Dアプリケーションには4D Server と4Dマシン(クライアント)間の通信を管理するための、ServerNet という名前の新しいネットワークレイヤーが含まれるようになります。ServerNet は現代的で強固なAPIに基づいており、維持が簡単で、最新のネットワークテクノロジーを簡単に導入できる一方、高いレベルのパフォーマンスとセキュリティを発揮することができます。例えば、プリエンプティブ4Dプロセス はServerNet が有効化されている場合にのみリモートマシンで利用可能です。
ServerNet の使用はユーザーの視点からは透過で気づきません。ただしServerNet が使用されている場合、旧式ネットワークレイヤーの場合とは異なり保護モードで公開されているデータベース名の前にキャレット(^)がつきません(クライアント/サーバー接続の暗号化 を参照して下さい)。
以前の"旧式"のネットワークレイヤーは、既存のデータベースの互換性を確保するためにサポートはされます。新規に作成されたデータベース内ではServerNet ネットワークレイヤーが自動的に採用されます。
ServerNet にはそれを有効化/無効化するためのオプションがあります。ご自分のアプリケーションが将来のネットワークの進化の恩恵を享受できるように、全てのデータベースにおいて段階的にServerNet を有効化していくことが推奨されます。
新しい互換性オプションによって、4D Serverにおける旧式ネットワークレイヤーをいつでも有効化または無効化することができます。以下のどちらかの方法を使用して下さい:
デフォルトでは、このオプションは以下の様に設定されています:
4D v14 R5以降で作成されたデータベースにおいては自動的にServerNet レイヤーが有効化されています。 変換された既存のデータベースにおいては自動的に無効化されています。
既存のサーバーアプリケーションにおいてServerNet レイヤーを有効化した場合、適合する4Dクライアントアプリケーションのみが接続することができます:
4D v15(4D v14 R4以降)のバージョンのクライアントは何も変更しないまま接続することができます。 それ以前のバージョン(v14.x とR4以前のv14'R'リリース)のクライアントはサーバーに接続する前にアップグレードをしなければなりません。 ご自分のアプリケーションがv14 R4以前のバージョンの組み込みクライアントで動いていて、4D Serverの自動機構を使用してアップデートされたクライアントアプリケーションをネットワーク越しに配付したい場合、移行戦略を練る必要があります。 この戦略は以下の原則に則って練る必要があります:
互換性のないクライアントは旧式ネットワークレイヤーを使用する4D Server にしか接続することができません。 アップデートされたクライアントはプロトコルを動的に適応させることができるので、サーバーが使用しているネットワークレイヤーに関わらず4D Server v15以降に接続することができます。 移行戦略は、以下の様な段階を踏む必要があります:
4D v15以降を使用した、アップデートされたクライアントアプリケーションをビルドします。 v15 以降の4D Server を、"旧式ネットワークレイヤーを使用"ネットワーク引数を有効化して実行します。 この設定により、全てのクライアントが接続することができます。 全てのクライアントが接続し、新しいバージョンをダウンロードし終わるまで一定時間待ちます。 これには1日、1週間、あるいはそれ以上の時間がかかる可能性があります。この移行期間中、以前のバージョンのクライアントも、アップデートされたクライアントも、旧式のネットワークサーバーに接続することができます。 全てのクライアントのアップデートが完了したら、旧式のネットワークレイヤーを無効化し、4D ServerをServerNet へと切り替えることができます。 この戦略を図に表すと、以下の様になります:
移行プロセスの間、"Diagnostic log recording"ファイルを有効化することが推奨されます。このファイルが有効化されると、4D Serverはそれぞれのクライアントのアップデートリクエストをこのファイルに記録するので、プロセスをモニターすることが出来るようになります。この ログファイルはデフォルトでは有効化されていません。SET DATABASE PARAMETER コマンドを、 Diagnostic log recording 定数を1に設定して呼び出す必要があります。
それぞれのアップデートリクエストに対して、以下の情報が記録されます:
クライアントのIPアドレス クライアントのバージョン "Update client" イベント ログファイルをモニタリングすることは、サーバーをServerNet ネットワークレイヤーに切り替えた後も、全てのクライアントが適切にアップデートされたかどうかを確認するために有用です。互換性のないクライアントが接続しようとした場合、サーバーは以下の情報を記録します:
クライアントのIPアドレス クライアントのバージョン "Fail to connect" イベント この場合、例えばクライアントを手動でアップデートするかどうか等を自分で判断することができます。