Windows用64-bit版4D Serverには、Windowsボリュームシャドウコピーサービス(VSS)を通して送られたスナップショットリクエストを自動的に管理するためのVSS Writerアプリケーションが付属します。
VSSはWindows Serverによって提供されている機能で、バックアップアプリケーションが、アプリケーションの実行中でも任意の瞬間にどんなファイル、あるいはハードディスク全体のスナップショット(シャドウコピー)をキャプチャーできるようにするためのものです。このテクノロジーのおかげで、例えば4D Serverのデータベースをそのスナップショットを取得した瞬間通りの状態へと戻すことができます。この機構のためには、実行中のアプリケーションファイルがスナップショットが実行される間、一定の状態を保っている必要があります。このため、VSSアウェアアプリケーションはVSSライターアプリケーションまたはサービスをインストールする必要があります。このコンポーネントはサービスによってシャドウコピーが作成されようとしている時に"警告"され、VSS requestor(基本的にはバックアップアプリケーション)にどのようにファイルとデータのバックアップを取るべきかを指示します。
注: より一般的な4Dのセキュリティ機能については、4D Security guide をご覧ください。
ホスト側では、以下のVSS requestorsがサポートされています:
- VMware ESXI (全プラットフォーム)
- Microsoft Hyper-V Server 2016
4D Server は、以下の条件の組み合わせにおいてMicrosoft Windows VSSをサポートします:
- 4D Server (組み込み済みか否かに関わらず)
- 64-bit版
- Windows Server プロダクトライン版2012 R2以降
4D Serverは自動的にVSSサービスとWindows Serverプロダクトラインにインストールします。
VSSをサポートする他のWindowsのバージョンは、互換性はあります(compatible)が検証はされていません(not certiied)。これらのバージョンにおいては、VSSサービスはセットアップで有効化されなければなりません:
- Windows 7,
- Windows 8.1,
- Windows 10 (UA)
VSS 機能は4D Serverアプリケーションがローンチされたときに自動的にインストール/アップデートされます。VSS writerアプリケーションサービスは以下の条件下で開始されます:
- 4D Server の設定に互換性がある(上記参照)
- セッションユーザーに管理者権限がある
一般的に、開始シナリオは以下の様な感じになります:
- 4D Server あるいは 組み込みアプリサーバーが初めて起動される
- 管理者権限で起動されていない場合、警告アイコンが表示される
- アプリケーションを終了し、4D Serverあるいは組み込みアプリケーションサーバーを管理者として再起動する。
その際4D VSS サービスが自動的に実行され、VSSに登録される - (任意)4D Serverあるいは組み込みアプリケーションを通常の権限を使用して再起動する
VSS writeの実行可能ファイルは、 "VSS <appName>"という名前のサービスとして開始されます。VSSサービスは全ての4D Serverインスタンスに対して一つ実行されます。また、VSSサービスはマシン上で実行中の異なる組み込みアプリケーション(異なる名前)に対してそれぞれ一つずつ実行されます(以下参照のこと)。
4D Server管理ウィンドウのモニタページはVSS writerサービスの状態を、アプリケーション情報エリアに表示します:

エリアの上にマウスをホバーすることで、tips内にボリュームシャドウコピーステータスについての追加の情報が表示されます:

vss_writer.exeアプリケーションは、4Dアプリケーションをボリュームシャドウコピーサービス(VSS)が管理するのを扱うために提供されています。
注: 4DのVSS管理は別のアプリケーションを通して行われます。これは、このプログラムが管理者権限で実行される必要があるからです。
4D VSS writer実行ファイルは、4D Serverによって初回起動時に自動的にインストールされます。
4D VSS WriterサービスはVSSメッセージを管理し、4D Serverへと転送します。これらのメッセージは4D Serverの診断ログ内と、Windowsイベントビューアー内に記録されます。